Grand Prix Legends
Grand Prix Legendsについて
Grand Prix Legends(以下GPL)とは、1998年ごろに発売されたレーシングゲームです。舞台は1967年のF1が舞台で、7つのメーカーのF1マシンを操作することが出来ます。そのときのF1のマシンといえば、今のマシンとはまったく違い、リヤウィングも無いし、ボディーもいわゆる葉巻型です。(かまぼこみたい) それで、なぜ2001年の半ばだというのにもかかわらず、1998年のゲームが出てくるのか?それは、このゲームのシミュレーション度の高さに尽きるからです。普通、レーシングゲームというと、アクセルを踏めば全快で加速して行き、ブレーキを踏めばちゃんと止まり、ハンドルを切れば思ったように曲がっていきます。でも、それは、ゲームでありシミュレーションでは無いんです。PS2で発売されているGT3もかなりのレーシングシミュレーターではあるのですが、GPLには敵いません。GPLでは、実際のF1マシンになど乗ったことが無いのですが、「あぁ、こういう動きをするんだ・・・。」と妙に実感させられてしまうほどの素晴らしいシミュレーション度です。車を操作しているという感じが非常に高いです。なお、いまだに売れつづけており、ネットワーク対戦では毎晩のように熱い大戦が繰り広げられているようです。
昔のモナコを疾走するLotus号。昔のモナコって建物とかがすごく少なくて、コーナーも少なかったんですね。
操作性
GPLの操作性ですが、レーシングシミュレーターというだけあり、実際の車の動きを忠実に再現していると思います。車はF1ですが、なにせ1967年ですから、電子武装もまったくしていませんし、400馬力以上のエンジンなのにタイヤは非常に細くて、なおかつグリップはかなり低いです。その為、シビアなコントロールが要求されます。要するにタイヤにエンジンが勝っている状態ですね。500馬力のチューニングマシンにバイアスタイヤという感じでしょうか?とにかく、マシンの性能よりも腕が必要なのです。ということで、まずは、ハンドルなどのアナログデバイスが必要になります。(PS2のGT-FORCEもなかなか使えます。) で、本題の操作性ですけど、はっきり言って難しいです。実際の車の動きをしていて、もしかして4輪すべてをシミュレートしているのでしょうか?4輪すべてが独立して動いています。1速で全快加速を行うとまずホイールスピンをしてくるくる回ります。(^^;) ブレーキングもABSなんて物は付いていないので全快で踏むとロックして全然止まらずに壁に衝突か、くるくる回ります。なので、ロックする寸前を探りながら減速していきます。でも、その分、1つのコーナーをうまく抜けれただけでかなりの爽快感があります。あと、コーナーでの4輪ドリフトはかなりの爽快感です。フォースフィードバックの作動もピカイチの作動なので、車のインフォメーションを掴み易くて楽しいです。 セッティングも結構出来るのですが、その再現性も素晴らしいようです。実際に試したことが無いので詳しくは書けませんけど、セッティング幅をひとつ変えるだけでその違いがはっきりとわかるようです。

LotusとFerrariのコックピット。左がLotus。右がFerrari。

購入について
GPLは日本で発売されていません。ということは、日本語版はまったく存在していし日本での代理店も無いので、輸入ソフトを扱っているお店などで購入できます。でも、日本ではENSOF LIMITEDにて輸入品を3.800円で販売しているのでそれほど心配する必要もありません。ゲームのメニューなどもシンプルでわからない英語はほとんど無いくらいです。英語版になれていない人でもまったく問題ないと思います。また、マニュアルは付属していなくて、CDのなかにPDFファイルのマニュアルが付属しているだけです。んが、それほど必要ないと思われます。実際に一度も開いた事が無かったりもします。あと、GPLにはUK版とUS版が存在しています。違いはキロメーターがマイルに、リッターがガロンになっているくらいです。ENSOF LIMITEDでは、UK版を販売しているようです。
Patchについて
現在はバージョン1.2のパッチが公開されているのでまずそれを適用します。

GPLは1998年のゲームです。その為、オリジナルでは3DFXなどのGlideにしか対応していないのですが、現在主流のGeForceシリーズなどのDirect3Dにも対応させるためのPatchが存在しています。そのPatchを適応させれば現在のPCでも問題なく動作し、なおかつ高品質な画質を得ることが出来ます。

GPLの魅力としてネットワーク対戦があるのですが、このネットワーク対戦は非常に軽いのです。1度に15台くらい走らせることが出来るようです。ネットワーク対戦は、世界中で行われています。日本でもかなり行われているようです。そのネットワーク対戦を安定させて行うためのパッチも公開されています。

上記のPatchはhttp://www.papy.com/gpl/download.htmlからDLできます。

Add Onについて
GPLは世界中に愛好者がいるのでさまざまな物が公開されています。車両の画質を良くするための差し替えデータ。新しいコースを追加する追加コース、サウンドデータなどです。なにせ1998年のゲームですからオリジナルのままでは画質が悪くて雰囲気も損なわれてしまいます。このページにあるすべての画像は差し替えデータを適用させた物ですが、オリジナルではメーター類の文字盤がぼやけていてよく見えません。でも、それらがはっきりして、画質がグレードアップしています。実はGPLではHONDAのF1カーが登場しているのですが、ライセンスの問題か何かはわからないのですが、MURASAMAという架空のメーカーとして登場しています。しかしながら差し替えデータを使ってしまえば、あら不思議!!MURASAMAがHONDAに変わってしまいます。ホイールもオリジナルではのっぺりとした物なのですが彫りの深い物に交換されます。その代わり重くなります。

追加コースはすでに50コース以上公開されています。オリジナルでは11コースなのですが、追加コースを使えば無限大ともいえます。実際のサーキットを使った物やら架空のコースなどその種類は様々です。今だに追加コースは増え続けています。

MURASAMAから一転。日の丸カラーをまとったHONDA
iniファイルについて
iniファイルとは、ゲームの動作を設定するファイルとでも言っていいのでしょうか?GPLにはiniファイルがいくつかあり、そのファイルに追記や書き換えをすることによって様々な設定を行えます。中身はテキストファイルなのでダブルクリックで開いて、編集などが出来ます。たとえばオリジナルではcore.iniというファイルが無いのですが、core.iniを作成し(core.ini.sampleというファイルがあったら後ろのsampleの部分を消してもOK)、下記の項目にあたる場所を、下記のように書き換えます。そうすることでフォースフィードバック対応になります。また、数字の大きさを変更することで、この場合はフォースフィードバックの効きを調整することが出来ます。

[ Joy ]
allow_force_feedback = 1
force_feedback_damping = 40.000000
force_feedback_latency = 0.000000
max_steering_torque = 150.000000

exeファイルが付属していない追加コースや車の差し替えデータ等もiniファイルに追記して使用できるようにします。exeが付属してる物は実行ファイルをダブルクリックしてGPLがインストールされているフォルダを指定すれば自動的にインストールしてくれます。

SnapShot

モナコを激走しているLotus。リプレイが秀逸な
ので見ていて飽きません。

モナコのカジノ前?リプレイでもサスペンションが
ちゃんと動きます。

これまたモナコ。リヤはエンジン剥き出しです。
リヤウィングすらもありません。

クラッシュをすると、タイヤが飛んでいきます。
(どっかに行っちゃっていますけど・・・。)
もちろん、走行不能状態に・・・。
マウスのカーソルはご愛嬌。( ;^^)ヘ..

激走するフェラーリV12。音も素晴らしい音なので、
フェラーリの甲高い、壊れそうな音もばっちりです。
こんなに素晴らしい音は他にありません。

フェラーリの後姿。リプレイでの迫力のサウンドは
たまりません。昔からフェラーリは音が
良いんですね。

以外と人気のあるイーグル。最高速が高いので
MONZA等では良いタイムが出せます。

果てしなく続く一本道・・・って、先にコーナーがある。
最高速度は300km/hくらいまで出ます。それにして
も、この後姿はノスタルジックで格好良いですね。

GPL関連LINK
GRAND PRIX LEGENDS メーカーのサイトです。デモ版などもあります。
GPLEA 海外のサイト。車の差し替えデータなど有ります。
jf Carsets for GPL 海外。ここのカーセットを適用すれば全車が綺麗な画像に。
Sim Racing Connection 海外。追加コースのリスト。リンク切れが多いけど。
Yellow Garage 5.5 右上のレビューにGPLの詳しいレビューがあります。
GRAND PRIX LAND 追加コースのリストや、対戦など。
GPL maniac 詳しい紹介などがあります。
ARA's Racing-HP セッティング項目の紹介などもあります。
物欲増進計画 Lotusをさらに綺麗にする方法が書いてあります。
総評
2001年9月現在、最高のレーシングシミュレーターだと思います。操作性は◎。画質は△。フォースフィードバックは◎。追加コースもあるし、車の差し替えデータも存在している。ネットワーク対戦も最高で15台くらいで対戦を行うことが出来、しかも動作が軽いようです。まだ、ネットワーク対戦を行ったことが無いので詳しい評価は避けますけど・・・。とにかく、現時点での最高のレーシングシミュレーターです。断言できます。CMR2などもシミュレーター度が高い方なのですが、GPLとくらべるとすべてのレース物がただのゲームに思えてきます。GT3もシミュレーション度ではGPLに敵いません。GT3のリプレイも綺麗ですがGPLのリプレイもカメラの視点が結構有り、見ごたえ十分です。ということで、レーシングゲームでシミュレーターが好きな人は間違いなく買いです。最初は難しいのですが、やりこめばやりこむほど味が出るゲームです。

最後に動作環境です。Win9x用のゲームですが、Win2000でも問題なく動いています。DEMO版はWin2000での動作は不可でした。